- 男性は育休をいつどれくらいの期間取得するのが最適か知りたい
- 男性が育休を取りにくい雰囲気が職場にあり、言い出しにくい
- 育休中は収入が減るから家計への影響が不安だな…
こういった不安や疑問にお答えします。
- 男性育休のおすすめの開始時期と取得期間
- 職場で育休取得の理解を得る5つの手順
- 育休中の収入減は必要以上に心配いらない理由
本記事を書いている私は、男性が長期間の育休を取得した前例のない職場で、育休を1年間取得した20代のサラリーマンです。
こういった私が解説していきます。
男性育休のおすすめの開始時期と取得期間
男性の育休の開始時期
男性育休のおすすめの開始時期は、出産直後もしくは退院直後からです。
- 出産後で体力が落ちているママの身体的サポートができる
- ママの育児への不安、ストレスを軽減につながる
育休の制度上、男性が育休を取得できるのは出産予定日以降になります。予定日と実際の出産日がずれる場合は、育休開始日の繰り上げ・繰り下げの申請が必要となるため臨機応変に対応しましょう。
男性の育休の取得期間
男性の育休の取得期間は、少なくとも1か月以上とすることをおすすめします。
- ママの体が妊娠前の状態に戻るまで産後約6~8週間かかる
- 産後ママはホルモンバランスが不安定な状態が続く
仕事や家庭の事情を踏まえ、一か月以上の育休が取得可能であれば躊躇なくとりましょう。実際、一か月間だけでは育児や家事の大変さを実感するのみで、赤ちゃんの成長を感じたり育児の楽しさを体感できません。育休期間中に育児の楽しさを体感できると、復職後もより主体的に育児や家事に取り組むことができます。
男性の育休取得の特例措置
育休の取得できる期間は原則として、子が1歳になるまでです。ただし、以下のような特例措置により育休期間を延長できたり、分割取得が可能になったりします。
- パパ・ママ育休プラス
両親がともに育児休業を取得する場合に、1歳2か月まで延長される制度 - パパ休暇 ※2022年10月に廃止予定
産後8週間以内に父親が育休を取得した場合に、再度、育休が取得できる制度 - 産後パパ育休(出生時育児休業)
産後8週の間に育休とは別枠で最長4週間、2回に分割して休業可能な制度(産後8週以降の育休についても最長1年間を2回に分割して取得可能) - 育休の延長
子が1歳となる育児休業終了日に保育所に入所できない場合に最大2歳まで延長できる制度
職場で育休取得の理解を得る5つの手順
育休取得について職場の理解を得るまでの5つの手順をご紹介します。
- 育児休業に関する情報を調べる
- 夫婦間で話し合う
- 職場の上司や人事部へ相談する
- 業務を整理し引継ぎを進める
- 職場で育休取得の理解と協力を求める
1.育児休業に関する情報を調べる
事前に以下の点を調べておきましょう。
- 育児介護休業法、労働基準法
- 会社の制度
- 育休取得の手続き
ここでは、主に育休の取得条件、期間、給料など制度上定められた項目をインプットしておきましょう。身近に育休取得者が多ければ自然に情報が集まりますが、そうでない場合は誰も教えてくれないため、役立つ制度を知らないままになってしまいます。しっかり調べておくとよいでしょう。
2.夫婦間で話し合う
夫婦間で話し合い、以下の点を決めておきましょう。
- 育休取得理由
- 育休開始時期
- 育休取得期間
ここでは、これからの家族の形と仕事とのバランスを考えることが必要です。後々後悔しないように時間をかけてしっかり話し合いましょう。
3.職場の上司や人事部に相談する
職場の上司や人事部への相談は、余裕をもって3か月前までに行いましょう。早めに職場に伝えておくことで、上司も業務の調整ができスムーズに育休が取得できるようになります。相談時には、以下の点を伝えましょう。
- 育休取得理由
- 育休開始時期
- 育休取得期間
- 現状の業務の進歩状況
- 担当業務の今後の見通し
職場で育休を取得しづらい雰囲気があっても、臆せず自分の意見を通しましょう。育休を取得しずらい雰囲気が職場にあるのは、ただ単に前例がないというだけです。その雰囲気を変えるためにも自信をもって育休を取得しましょう。これがきっかけで職場の体制が見直されれば、会社にとってもプラスに働きます。
4.業務を整理し引継ぎを進める
育休取得が決まったら、業務を誰にどう引き継ぐか上司と相談しながら進めていきます。
業務引継ぎをスムーズに行うポイントは以下の通りです。
- 自分が抱える業務を可視化する
- 書類やデータを整理し、必要であれば引継書を作成する
- 引継ぎの優先順位を決め、時間がかかる業務からスタート
- 自分しか知らない情報を共有する
5.職場で育休取得の理解と協力を求める
職場で育休取得の理解と協力を得られるようにすることが大切です。そのために以下のポイントを押さえておきましょう。
- 「育休は当然の権利だ」という自分本位な考え方をなくす
- 育休取得によって職場の誰かがそれを補ってくれていることを理解する
- 支援してもらう前に、まずは自分が他のメンバーの手助けを進んで行う
- 先輩パパ、ママは良き理解者になってくれることが多い
収入面のマイナスは必要以上に心配いらない理由
育児休業中は会社から給料が支払われませんが、各種経済的支援を受けられます。
- 育児休業給付金の支給
- 社会保険料の免除
- 子育て支援制度
育児休業給付金の支給
育児休業給付金は雇用保険より支給されます。
- 支給額
・育休開始日から180日まで:休業開始時賃金日額の67%
・育休開始日から181日以降:休業開始時賃金日額の50%
※休業開始時賃金日額とは、休業に入る前の6カ月間の賃金を日割りにした額 - 支給条件
・雇用保険に加入していること
・育休開始日から遡って2年間に、11日以上勤務した月が12回以上あること
※雇用形態によって、条件が追加される場合があります。
社会保険料の免除
育休中は厚生年金・健康保険などの社会保険料が免除され、免除期間中の保険料は納めたものとして取り扱われます。そのため、育児休業給付金の支給割合が67%だとしても、休業前の手取り額の80%程度がカバーされることになります。
子育て支援制度
国や自治体などで出産・育児の支援制度を設けています。
- 出産育児一時金
産科医療補償制度加入分娩機関で出産した場合:42万円
上記以外の場合:40.8万円 - 児童手当
対象年齢:0歳から15歳
支給額:3歳までは1万5千円
以上のほかにも、自治体ごとに特有の支援制度がある場合があるため、育休開始前に調べておきましょう。育休中はこれらの制度によって、ある程度の収入は得られます。制度を知らずに収入がなくなるから育休を取得しないことのないようにしましょう。
ただ、育休中は収入が減るのは確かで、さらに育児で出費が増えるため上手に家計を管理する必要があります。育休中の家計管理方法や出費を抑える方法を詳しく知りたい場合は、以下の記事をご覧ください。